「良い家」って何だろう?

先日、ショールームに向かう車内でクライアントが「最近、良い家って何だろう?という会話を夫婦でする」と仰っていました。今回の家造りを通して、そこまで深く住宅というものを考えて頂けていることに嬉しい気持ちになりました。

私なりの回答も伝えてみました。

それは「良い家の答えは1つじゃない。家族それぞれに存在する」という回答でした。

10000家族居て、9999家族が「この家には住みたくない」と例え言ったとしても、住んでいる1家族が「この家最高!!」と言えればそれは、その家族にとって「良い家」だと思うのです。

これは、住宅という用途ならではの考え方で、店舗や公共施設等、不特定多数の利用者がある用途の建築では、通じない考え方です。ある程度の〝万人受け〟を狙わなければならないからです。そういう意味では住宅が最も建築らしく、最も人に寄り添った建築だと言えるのかもしれません。

その家族それぞれにある「良い家」という回答に行きつく為に、価値観や住むことに対する考え方や将来のイメージ等を設計者とクライアント間、家族間、夫婦間でしっかりと話合いながら方向性を決定していくプロセスを踏むべきだと考えています。

そのプロセスをしっかり踏んだ上で「この家最高!!」と言えることが「良い家」のベストアンサーなのだと思います。